piyoco-rockの日記

どーしてオルタナティヴ・ロックは日本ではマイナーなの?

Car Seat Headrest 自閉にガスマスクは必要か?

去年は凄まじくお仕事が忙しくなりまして、
コロナ中の余暇を利用していたブログ活動も全くできなくなってしまいましたが、
なんとか継続しようと模索中です。
そんなこんなで、今年もよろしくお願い申し上げます♡

 

前回(とはいってもかなり前の話)、肉体派のレッチリを取り上げましたので、
その対極を‥‥と、考えていたのですが、
それが「Car Seat Headrest」です!

 


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Crows (Live at Brooklyn Steel)

 

上のリンク画像は、2023年のライブアルバム。
70年代ロックバンド的なイカついイメージもありますけど、
そもそもは、ウィル・トレドというフロントマンの
ソロプロジェクトからはじまったバンドです。

 

このウィル・トレドって人は、2010年頃から、
自虐と自閉フレーズ満載の歌詞に、エモ的なメロディーを乗せた曲を作って、
Bandcampに上げてたDIYミュージシャン。
その特殊な世界観に目をつけた名門レーベル、マタドールが契約を申し出て、
音楽シーンに浮上してきました。

 

本人もインタビュー等で語っている通り、
筋肉至上主義みたいなところから一番遠い人物像で、
一般的なロックのイメージからはかけ離れてはいますが、
ボウイをルーツの一つとする、オルタナの系譜では、
このキャラクターも、ある意味定着したキャラクターの一つなのかな?
個人的には、ドランクドラゴン鈴木拓さんを、もう少し可愛くした印象です。
ファンの人見てたら、ごめんなさいかもですが、
私は、鈴木拓さん結構好きなんです。
いわゆる眼鏡キャラですね。

(※鈴木拓さんは肉体派の側面もあります)

 


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Car Seat Headrest: NPR Music Tiny Desk Concert

 

バンド名の「Car Seat Headrest」は、
その名の通り、車のシートのあの部分のことで、
実際に車の中で曲を作ってたこともあるそう。
以前は「ナーヴァス・ヤング・メン」という別名義もあったらしく、
その自虐ぶりは相当なもの。
とはいっても、その自虐は、人生を悲観して自殺しちゃうようなものではなく、
皮肉たっぷりな肯定感すら感じます。
自信満々の人って、やっぱりどっか破綻しているというか、
別の病気のような側面も感じるので、
Car Seat Headrestに親近感を抱く人も多いのではないかと‥‥
それが今の人気に繋がっているのかも。

 

初期のベックに近いような多作ぶりで、
紹介したい曲も凄く多いのですが、
いざ紹介しようとなると、やっぱり代表曲を選ぶことになる!!!

 


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Car Seat Headrest - "Drunk Drivers/Killer Whales"

 

さっき、ベックの名前を出しましたけど、
ベックの場合、年齢的なものか、
基本的な背景にフォーク的なメロディーを感じますけど、
Car Seat Headrestの場合、やはり年齢的なものか、
背景にエモ的なメロディーを感じます。
それぞれの年代の非マッチョ表現なのでしょう‥‥

 


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Car Seat Headrest - "Can't Cool Me Down" (Official Lyric Video)

 

ジャンルレス、ボーダーレスに発展していくのが、
このタイプのミュージシャンの良いところ。
エレクトロ化しても本質は変わらない。
逆に更に曲の良さが感じられるぐらいの秀作!!!



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Car Seat Headrest - "Martin" (Official Lyric Video)

 

最近のウィル・トレドは、眼鏡キャラから、ガスマスクに変わっていったのだけれど、
このMVでは、洗い物をしているという可愛い光景。
狂気が増してるとも言えるけれど、どこか可愛らしいモンスターの日常を感じます。
ベックは、年々目が死んだようになって、あまり笑った顔を見なくなった。
有名になるって、なかなか大変そう。
正気を保つにはガスマスクも必要なのかも。


ガスマスクもボウイが教えてくれた処世術の方法論の一つ‥‥かな??


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David Bowie - DJ (Official Video)

 


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Car Seat Headrest - "Golden Years"